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職務給制度


職務給制度の特徴

職務給とは

職務給は仕事の価値に金額をつける賃金制度です。例えばコック30万円」、ウェイター25万円と職務で金額が決定します。仕事が変わらない限り賃金は変わりません。習熟という考え方はなじみませんから定期昇給は原則としてありません。従って人件費が一定で、誰が見てもわかる賃金となります。出来不出来はありますので人事考課による格差を設ける事はできますが、単年度クリアーで積み上げはありません。同じ職務で賃金を上げるには同職位全員一律に上げるベースアップを行います。職務の価値毎に等級を定め、グレード制や等級制度を設ける場合もあります。


職務給の実際
職務給の実態

職務給は古くは職位等級制、最近では役割給、職責給、責任等級等といった名称を使うケースが多くなっています。単純な単一レートのでは生産性に対するモチベーションが保ちづらいことから、成果給との組み合わせや習熟による生産性向上分を昇給させる場合があります。成果主義と結びついた例ではキャリアバンド制やブロードバンド制などがあり、職務等級であるグレードに最低額と最高額の範囲を設け、成果によってその範囲の中を上下する方式が取り入れ始められています。
キャノンでは職務・成果・能力を観点としたジョブグループバンド制を取り入れている。
最近、職能給制度から職務給へ制度変更する会社の多くは 定昇の廃止と、膠着的な処遇を打開することと、グローバル化への対応が導入理由としています。


職務給制度設計手順
職務調査 どのような職務があるのか記述おとび聞き取りによって課業ベースの調査をします。
職務評価 調査結果により、序列法、職位法、分類法、要素比較表などで職務の価値を評価します。併せて世間の状態、同種の職務の内容について比較評価をします。
職務グレードの設定 職務評価結果から、総合、職種毎、職群毎、職務毎など会社の事情にあったグレードを設計をします。
職務給賃金表の作成 グレード数に応じた賃金表を作成します。

職務給制度の運用
職務給の運用

職務給は、仕事が変わらない限り昇給はありません。しかし、18才で工員として職務給が18万円だったとして、65才定年まで賃金が変わらなかったとしたら、勤務が続くでしょうか。また、労働意欲は維持できるでしょうか。経験による職務レベルの向上にあわせた職務につけさせ、賃金が上がる仕組みが必要です。そのためには査定が必要ですが、能力給制度と違い、査定は「職務をした」あるいは「職務をしている」と事実に対して査定する事になります。
職務給の評価項目は課業ベースでできたかできなかったかということになります。


中小零細企業と職務給
中小零細企業向け職務給

中小零細企業にとっては、職務給は導入しやすく、運用しやすい賃金制度です。人数が少ない割に役割は明確にあります。財務的に脆弱である中小零細企業にとって定昇を考慮しないですむことは大きなメリットでしょう。昇給は企業力にあわせたベースアップでまかなえば、一定の生活保障をすることができます。
中小零細企業の職務給導入にあたっては、職種も広がりのないことから、職務調査を割愛して、序列法や職位法といった簡便な職務評価で、グレードを設計することができます。
当事務所では、中小零細向けに安価で職務給制度の導入のお手伝いをいたします。 ご質問ご依頼はこちらから →メール

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